人間は成長期を過ぎるとだんだんと身体機能が低下していき、外見や臓器の働きに変化が現れます。40代以降になると身体の衰えに気づき始め、高齢者になると身体の変化が原因で生活に支障が出ることもあります。

加齢による外見の変化としては、白髪や薄毛などの頭髪の変化、しわやたるみ、シミなど皮膚の変化、身長低下や円背などが挙げられます。足も上がらなくなり歩幅も狭くなるため、少しの段差で転倒やすくなることも多いです。

骨密度も低下するため転倒により骨折する確率も高く、ちょっとした不注意が命取りとなることもあります。そのため、可能であれば家の中の段差をなくしたり、お風呂に手すりをつけたりなど、バリアフリー仕様にするのが好ましいでしょう。

また、臓器の機能も低下し、様々な病気を発症しやすくなります。感覚器官が衰えて、難聴や視覚障害、嗅覚障害を引き起こすほか、触覚能力も低下します。

神経系が衰えることにより睡眠の質が低下したり、動作が緩慢になったりするうえに、循環器系の機能の低下で不整脈や動脈硬化などを引き起こすこともあります。そのほかには、泌尿器系の機能が悪くなり頻尿や尿漏れ、尿路感染症のリスクも高くなります。

身体機能が低下する原因として、社会とのつながりが減ったり、生活範囲が狭まったりして運動量が少なくなることが挙げられます。高齢者が若々しい身体を保つためには、健康的な生活を送るのはもちろんのこと、社会的なつながりを保ちできるだけ体を動かすことが大切です。